受講生のなかから選ばれるファシリテーターの「クラス委員」が
各クラスの様子をレポート!
2018.12.09
星空観察クラス
2018年秋星空観察クラス~たまには夜空を見上げませんか?~
第五回目の授業は「見えない光でみる宇宙」です。
今回は国立天文台教授・チリ観測所長、東京大学教授 阪本成一先生に講義をして頂きました。
阪本先生のプロフィールはこちら↓
専門分野は電波天文学。国立天文台を経て、2007年JAXA宇宙科学研究所に移籍、小惑星探査機 「はやぶさ」をはじめとする宇宙科学プロジェクトの広報活動の他、科学者の立場から宇宙科学研究に関わる普及・教育・渉外活動全般に従事。2014年8月より国立天文台に復帰し、国際共同計画の世界最大の電波望遠鏡「アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計(ALMA)」の推進にあたる。(丸の内朝大学星空観察クラスより)
現在阪本先生はチリに在住の為、チリからのネット講義でした。
ちなみに来年7月2日はチリで皆既日食が見られるそうです!
では、講義の様子から。
人間の目で見える可視光の波長は360nmから830nm。それ以外の波長は通常見ることが出来ません。
可視光より波長の長い赤外線で、このおじさん(有名な先生です!)を見てみると
可視光では差の見られなかった湯のみが、黒と白に色分けされます。
高い温度の物体ほど赤外線を強く放射することから、右の湯飲みの温度が高いことが分かります。
この様に可視光以外の電磁波で星や宇宙を観察する望遠鏡のことを、電波望遠鏡と呼びます。
こちらはミリ波、波長が1mmから10mm、で見た月の様子。
影の部分も余熱で光っていることが分かります。
光とミリ波でみた日食。丸い月の形が確認出来ます。
電波で見ることにより、何もないと思われたところにも沢山の天体を見つけることが出来、またその天体の特徴も知ることが出来るのが、電波望遠鏡の特徴です。
この写真はチリ・アカタマ砂漠にあるALMA(アカタマミリ波サブミリ波干渉計、通称アルマ望遠鏡)から見た星空。あほみたいな星の数笑
あまりの星の多さの為、インカの星座は星が無い黒いところを星座に見立てたそうです。
電場望遠鏡(単一鏡)の構成図。野辺山にある45mの電波望遠鏡はこの形。大きくすればするほど自重により面が歪んでしまい、作ることも精度を上げることも難しくなります。
そこで、小型のものを複数用意し、天体からの距離と望遠鏡の距離の差から測定精度を上げて観測しているのが、アルマ望遠鏡
こちらがALMAの詳細です。
電波で星見ませんか?
星空観察はじめませんか?
クラス委員 びば&こーちゃん
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